「佐倉さん、悪いけどこれ、急ぎでやっといて」
上司から渡されたのは、1万件を超える企業リストが入ったExcelファイル。
「上から50社分、それぞれの自社ホームページを調べて、URLをExcelの右端に貼り付けておいて」
50社……。1件調べるのに「会社名をコピー」→「検索」→「公式サイトを探す」→「URLをコピー」→「Excelに戻る」……これを50回。慣れない作業なら、1時間は軽く溶けてしまう。
「(……50社なら手作業でもいけるかな。でも、面倒だな……)」
私はため息をつきながら、VS Codeのキッチンを開きました。
「……くろうどくん、助けて!50社分のURLを自動で調べて、Excelに入れてほしいの!」
🔪 キッチンで起きた「予期せぬトラブル」
「……承知しました。まずは、その巨大な食材(ファイル)を確認しますね」
くろうどくんが動き出した直後、画面に真っ赤な文字が踊りました。
Error: Exit code 127
/usr/bin/bash: line 1: pip: command not found
「落ち着いて、佐倉さん。どうやらこのキッチンには、私が使おうとした『Python(パイソン)』という道具がまだ用意されていないようです」
「ぱいそん……? ヘビ? 数学?」
「ふふ、そう。でも、ご安心を。私にはもう一つの強力な道具があります。私がこのキッチンに立つために、佐倉さんが最初に用意してくれた『Node.js(ノード・ジェーエス)』です」
くろうどくんは淀みなく道具を替え、作業を続行します。
しかし、今度はさらに大きな壁が。
FATAL ERROR: JavaScript heap out of memory
「今度は『メモリ不足』!?50社分なのに、ファイル全体が重すぎてキッチンがパンクしそうだよ!」
「ふむ、なかなかの大物ですね。1万件を超える食材を一度にまな板に乗せようとしたため、作業スペース(メモリ)が足りなくなってしまったようです。少しキッチンの床を広げ、さらに一度に扱う量を調整しましょう」
くろうどくんは冷静に設定を書き換え、巨大なデータから「最初の50件」だけを精密に切り出して調理する作戦に変更してくれました。
👥 10人体制の「爆速サーチ」開始!
ここからが、くろうどくんの真骨頂でした。
彼は自分一人で調べるのではなく、なんと「分身(エージェント)」を作り出したのです!
2 Task agents launched
├─ Search homepages batch 1-10
└─ Search homepages batch 11-20
「……10社ずつ、並列で検索を進めます。私が10人いると思ってください」
画面には、私が1件ずつ検索窓に打ち込むはずだった言葉が、目にも止まらぬ速さで流れていきます。
「……10件完了。次の10件を検索します」
「……20件完了。残り20件……」
私がコーヒーを一口飲んでいる間に、彼は50社もの公式サイトを特定し、ExcelのO列に「ホームページ」という新しい列を作って、次々とURLを書き込んでいきました。
🤝 サバイバル終了。そして「相棒」との絆
数分後。私のダウンロードフォルダには、新しいファイルが出来上がっていました。
「……くろうどくん、終わったみたいだけど、出来上がったファイルはどこにあるの?」
「佐倉さん、ご安心を。料理を盛り付けたお皿(完成したファイル)は、あなたのPCの『ダウンロードフォルダ』に置いておきましたよ」
開いてみると、そこには整然と並ぶURLの列。50社中45社のURLが完璧に埋まっていました。
見つからなかった5社についても、「個人事務所のためサイトが存在しない可能性があります」と丁寧な解説付き。

「……すごすぎる。50社分、部長が言った通りの『完璧な下調べ』がもう終わっちゃった」
「……佐倉さん。これが『AIを相棒にする』ということです。あなたが時間をかけるべきは、URLのコピペではなく、その先の仕事ですから」
📌 今回の魔法の呪文(プロンプト)
「[ファイル名]のH列の会社名とJ列住所からホームページアドレスを、最終列に入れてください。まずは上から50件分お願いします」
実際にエラーを乗り越えながらゴールにたどり着く過程、そしてPythonとNode.jsの使い分けなど、さらに詳しい技術解説はnoteの完全版でご覧いただけます!
次回は、サイト上の業者リストを一瞬でExcelに書き出した話をお届けします。お楽しみに!
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